【2026年新春】記念硬貨が券売機やレジで「使えない」のはなぜ?プロが教える機械の仕組みと店舗対応マニュアル

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記念硬貨と自動券売機の硬貨投入口のイメージ

アルモットくんの!「5秒」で分かるコラムの要約

アルモットくん

あけましておめでとう!お年玉や記念品で「記念硬貨」を見る機会が増える時期だね。でも、実はこれ、自動販売機やセルフレジではほとんど使えないんだ。理由は機械が「偽物」や「異物」と間違えないように、サイズや素材を厳密にチェックしているから。お店で出されたら無理に機械に通さず、手動で対応するか銀行交換を案内するのが正解だよ!

2026年の新しい年が明けました。お正月休み、初詣の賽銭箱やお年玉袋の中で、見慣れないデザインの硬貨を見かけたことはありませんか?
あるいは、昨年開催された「大阪・関西万博」の記念硬貨が、巡り巡って手元にあるという方もいらっしゃるかもしれません。

「これ、お店で使えるのかな?」
そう思って自動販売機や駅の券売機、あるいはスーパーのセルフレジに投入してみると――「カラン」という乾いた音とともに、無情にも返却口に戻ってくる。

確かにそれは日本国政府が発行した正真正銘の「お金(法定通貨)」です。それなのに、なぜ機械はそれを受け付けてくれないのでしょうか。
本記事では、この「記念硬貨が弾かれる」という現象の裏側にある、通貨処理機の高度なセンシング技術と、経済合理性のジレンマについて、プロフェッショナルの視点から徹底解説します。

飲食店や小売店を運営する皆様にとっては、混雑するレジでの「記念硬貨トラブル」を未然に防ぎ、スタッフを守るための重要な知識となります。ぜひ最後までお付き合いください。

【結論】記念硬貨は「法的に使える」が「機械は拒否する」

まず、最も基本的な疑問にお答えします。記念硬貨は「お金」として使えるのでしょうか?

法律上の位置づけ:強制通用力のある通貨

答えはYESです。
「通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律」に基づき、財務省が発行する記念貨幣は、通常の100円玉や500円玉と同様に「法貨(Legal Tender)」としての強制通用力を持ちます。
つまり、お店の有人レジで店員さんに手渡し、店員さんがそれを受け取れば、額面通りの金額(1,000円銀貨なら1,000円、500円クラッド貨幣なら500円)として決済が成立します。

物理上の現実:機械にとっては「未知のメダル」

自動販売機の返却口に戻ってきた記念硬貨

しかし、自動販売機、券売機、セルフレジ、ATMなどの「機械」に関しては、話が別です。
ほぼ全ての現金処理機において、記念硬貨は「使用不可(受け入れ拒否)」の設定になっています。

なぜ「お金」なのに使えないの?

それは、機械がその硬貨を「知らない」からです。
機械は、プログラムされた「正しい硬貨のデータ」と、投入された硬貨を照合して判定を行います。記念硬貨のデータが登録されていなければ、機械にとってそれはゲームセンターのメダルや、外国のコインと同じ「正体不明の金属円盤」でしかありません。
安全のために「返却する」という動作は、機械として最も正しい反応なのです。

【技術的理由】なぜ機械は記念硬貨を「異物」とみなすのか?

では、なぜ機械は記念硬貨を通常の硬貨(通常貨幣)として認識してくれないのでしょうか。
その理由は、記念硬貨ならではの「特殊なスペック」にあります。

1. 素材(材質)の違いによる「磁気特性」のズレ

記念硬貨と通常硬貨の素材や磁気特性の違いを示すイメージ図

近年の自動販売機や券売機のコインセレクター(選別機)は、主に「磁気センサー」を使って硬貨の材質を特定しています。
硬貨が磁界を通過する際の反応を見て、「これは銅とニッケルの合金(白銅)だ」「これはニッケル黄銅だ」と瞬時に判断しているのです。

通常硬貨の素材
100円玉:白銅(銅75%、ニッケル25%)
500円玉(新):バイカラー・クラッド(ニッケル黄銅、白銅、銅の3層構造)
記念硬貨の素材(例)
記念硬貨には、収集用に「純銀(シルバー1000)」が使われたり、複数の金属を組み合わせた特殊な合金が使われたりします。
この「素材の違い」により、磁気センサーの反応値が通常硬貨と異なるため、機械は「偽造硬貨の疑いあり」と判定して弾いてしまいます。

2. サイズ(直径・厚み)の微妙な差異

記念硬貨は、デザインの視認性を高めるために、通常硬貨よりもサイズを大きく作ることがあります。
例えば、1,000円銀貨などは直径が40mmもあり、500円玉(26.5mm)よりも遥かに巨大です。
これでは物理的に投入口に入らないか、内部の搬送レールを通ることができません。たとえサイズが近くても、わずか0.1mm単位の厚みの違いをセンサーは見逃しません。

3. 重量の違い

「重さ」も重要なパラメーターです。
素材が変われば比重も変わり、サイズが変われば体積も変わります。結果として重量も通常硬貨とは異なります。
現代の現金処理機は、高速で硬貨を転がしながら、材質・サイズ・重量の3点を瞬時にクロスチェックしています。このうち一つでもデータと一致しなければ排除されるという、極めて厳格なセキュリティシステムが稼働しているのです。

【経済的理由】センサーを「対応させない」合理的な事情

「技術的に違うのは分かった。でも、今の技術ならデータをアップデートして対応させればいいじゃないか」
そう思われるかもしれません。確かに技術的には可能です。しかし、そこには「コスト対効果(ROI)」という経済的な壁が立ちはだかります。

課題 詳細
莫大な改修コスト 日本全国にある数百万台の自動販売機、券売機、ATMのセンサープログラムを書き換えるには、膨大な人件費とシステム開発費がかかります。一部の旧型機では、センサー部品そのものの交換が必要になります。
流通量の少なさ 記念硬貨は発行枚数が限定されており、その多くはコレクターの手元に保管(退蔵)されます。実際に市中で流通し、自販機に投入される確率は極めて稀です。
「めったに来ない硬貨」のために、数百億円規模の改修コストをかけることは、事業者にとって合理的ではありません。
種類の多さと更新頻度 記念硬貨は、オリンピック、万博、新幹線開業50周年など、頻繁に新しい種類が発行されます。その都度、全国の機械をアップデートし続けることは、運用オペレーションとして現実的ではありません。

つまり、記念硬貨が機械で使えないのは「技術不足」ではなく、社会全体のコスト最適化の結果としての「仕様」なのです。

【現場マニュアル】レジで記念硬貨を出された時の最適解

レジカウンターで記念硬貨を確認し、丁寧に対応するスタッフの様子

機械で使えない以上、記念硬貨が持ち込まれる先は「店舗の有人レジ」となります。
忙しい時間帯に見たこともない硬貨を出されたスタッフがパニックにならないよう、店長やマネージャーは以下の対応方針を共有しておくことをお勧めします。

1. 「受け取り拒否」は可能か?

法的には「強制通用力」があるため、原則として受け取る義務があります。
ただし、民法上の「契約自由の原則」に基づき、店舗側が「当店ではトラブル防止のため、記念硬貨のお取り扱いをご遠慮いただいております」と事前に明示(レジ横に掲示など)していれば、お断りすることも可能です。

2. 受け取る場合のリスク管理

お客様の満足度を優先して受け取る場合は、以下のリスクを認識し、対策を講じる必要があります。

  • 真贋判定のリスク:スタッフが見慣れない硬貨であるため、精巧な偽造硬貨(おもちゃのお金など)を渡されても気づかないリスクがあります。
  • つり銭としての再利用不可:受け取った記念硬貨を、別のお客様へのつり銭として渡すと、「変な硬貨を渡された」とクレームになる可能性があります。受け取った記念硬貨はレジのドロワーには入れず、「損金箱」や「専用ケース」に隔離して保管し、後で銀行に入金する必要があります。
  • 自動釣銭機への投入禁止:これが最も重要です。受け取った記念硬貨を、うっかり自動釣銭機やレジ入金機に入れないでください。前述の通り、異物として弾かれるか、最悪の場合「詰まり」の原因となり、レジを止めてしまう恐れがあります。

推奨トークスクリプト

受け取る場合(手動管理):
「ありがとうございます。こちらは記念硬貨ですね。機械に通らないため、手動でお預かりいたします。少々確認にお時間をいただけますでしょうか?」

お断りする場合:
「申し訳ございません。当店のレジスター(機械)が特殊な硬貨に対応しておらず、読み取りができないため、お受け取りすることができません。大変恐れ入りますが、通常の硬貨か、他の決済方法をお願いできますでしょうか?」

【解決策】「イレギュラー」を管理するための物理ツール

記念硬貨や、汚れのひどい硬貨、変形した硬貨など、機械に通せない「例外(イレギュラー)」は、日々の業務で必ず発生します。
これらをレジ周りに無造作に置いておくと、紛失や計算ミスの原因となります。

ALMOTTでは、こうした「機械に入らない硬貨」をスマートに管理するための、シンプルかつ頑丈なツールをご用意しています。

「例外」を可視化し、整理する基本ツール

硬貨計数用コインストッカー(各金種・バラ)
記念硬貨を受け取った際、レジのトレイに混ぜてしまうと、後で集計する際に「あれ、これ何円だっけ?」と混乱の元になります。
コインストッカーを使えば、50枚単位で整理できるだけでなく、「通常の硬貨とは別枠」として物理的に隔離して保管できます。バックオフィスでの手集計の際も、目盛付きなので枚数が一目でわかり、レジ締め時間を短縮します。
選べる金種:1円 / 5円 / 10円 / 50円 / 100円 / 500円
▼ 硬貨管理の「基本」を整える(各金種バラ)
▼ 全ての金種をまとめて管理(9本セット)
コインストッカー 9本セットを見る

機械の「安定稼働」を支える純正消耗品

硬貨計数機・両替機用 ロール紙(感熱紙)
記念硬貨のような「異物」が混入した際、機械がエラーを起こして停止することがあります。この時、エラー内容を印字する「ジャーナル(記録紙)」が切れていたり、紙詰まりを起こしていたりすると、復旧にさらに時間がかかります。
グローリー純正のロール紙は、紙粉が出にくく、印字ヘッドへの負担を最小限に抑えるよう設計されています。「万が一のトラブル」が起きた時こそ、スムーズに状況を確認できるよう、純正品での運用をお勧めします。
対応機種:ENシリーズ、SAシリーズ等
▼ まずはお試し・小規模運営に
硬貨計数機用ロール紙 50巻入
▼ 在庫管理の手間を削減・大容量
硬貨計数機用ロール紙 100巻入

まとめ:2026年の現金管理は「例外」への対応力が鍵

新紙幣の流通が定着し、万博などの国家イベントを経て、私たちの財布の中には多様な通貨が混在するようになりました。
機械化・自動化は業務効率化の要ですが、今回解説した記念硬貨のように、機械では対応しきれない「例外」は必ず残ります。

重要なのは、すべてを機械任せにするのではなく、「機械が得意なこと(通常硬貨の大量処理)」「人間が対応すべきこと(記念硬貨などの例外処理)」を明確に切り分けることです。
そして、その両方をサポートするツール(純正消耗品や整理用品)を適切に備えておくことこそが、トラブルに強い店舗運営の第一歩です。

ALMOTTは、2026年も変わらず、プロフェッショナルの皆様の「現金の悩み」に寄り添う製品と情報をお届けしてまいります。

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